メンズファッション・スピリット【外国映画】オールド編

外国映画の中のファッション

映画の登場人物のファッション

懐かしの映画の中には素晴らしいファッションが数多く見られます。主役・脇役にかかわらず、映画に登場する人物たちのファッションはそれぞれのキャラクターを表現したものです。

多くの場合、時代考証としてストーリーが設定する時代の衣服を再現しています。

映画に感動すれば登場人物のファッションと共に立ち居振る舞い、しぐさ、そのハート(心情)まで自分のものにしたくなるでしょう。映画の影響力は本当にすごいものです。

古い映画の中のファッションに魅力を感じる方は少なくないでしょう。実際、世界の若手デザイナーたちも少なからず影響されているのですから、知っておいて損はありません。

スティーブ・マックイーン

スティーブ・マックイーン。演じた役柄とともにそのファッションが人気の源だと考えられます。「キングオブクール」呼ばれた彼は亡くなった後も常にメンズファッション誌に取り上げられるほど。

『華麗なる賭け』(The Thomas Crown Affair)1968年アメリカ映画
ヒットした名曲The Windmills of Your Mind
端正な三つ揃えのスーツにステッキ姿。ゴルフ場ではあのバラクータのブルゾンスタイル。

その端正な容貌と着こなしで、映画界のみならずファッションに関わる人たちからも一目おかれてきた俳優。スティーブ マックイーン 。ルックスのベースとなる鍛えられた肉体には、これ見よがしのわざとらしさはなく、人生を謳歌するために体を整えるといった余裕が感じられる。

『大脱走』(The Great Escape)1963年公開アメリカ映画
マックイーンのフライトジャケットにトレーナー、チノパンツのスタイルは永遠のスタイル

『ブリット』(Bullitt)1968年のアメリカ映画。
なんといってもカーチェイスシーンが素晴らしい!
ラロ・シフリン(『ブリット』『ダーティ・ハリー』『燃えよドラゴン』『スパイ大作戦』)の音楽も秀逸

刑事役だが、ジャケット、タートルネック、スラックスにブーツとソフトな印象のスタイル。

エドワード・フォックス

ナバロンの要塞ではとぼけた役でしたが、ジャッカルの日ではいい役を演じていました。さりげなく決まっているファッションに注目。

『ジャッカルの日』(The Day of the Jackal)1973年英仏合作
引き締まった体に淡いベージュ色のシャツ。よく似合っているのはライトブラウンの髪色も影響しているからか。

ジャン・ルイ・トランティニャン

“男と女” 映画と共にフランシス・レイの音楽は爆発的人気に
レーサー役で、色味を抑えた渋いスタイル。

『女鹿』(Les Biches)1968年のフランス映画
レザーブルゾンにオーバーニーハイブーツ!クラシックなフレンチカジュアルを堪能させてくれる。共演したステファン・オードラン(画像左)は奥方

LES BICHES 女鹿(1968年)仏・伊 監督クロード・シャブロル タマラ・ド・レンピッカ描くところの女優張りのエレガンスをみせつけるのがフレデリック役のステファン・オードラン。ジャン・ルイ・トランティニャン、ジャクリーヌ・ササール共演。アンニュイな男女の愛のもつれ。

ダーク・ボガード

A Gentle Occupationほか小説も書く俳優、ダーク・ボガードの渋さはどこから来るのでしょう?やつれた表情と垂れた前髪・・そして不釣り合いなくらい鋭い眼差し?

『ベニスに死す』(Death in Venice)1971年公開イタリア・フランス合作
ブラックリボンのパナマハットの強いコントラストが喪の象徴と同時に主人公の生きたいという想いを伝える。

『愛の嵐』(Il Portiere di notte,The Night Porter)1974年イタリア映画
黒、茶色を基調としたファッションがこの上なく輝いている。

愛の嵐 The Night Porter(1973年)・・(【注意】実際のセリフではありません。)「あの時代を忘れることはできないが、葬り去ることはできる!何食わぬ顔で平穏に暮らすことだ。異常な時代の真っ只中で、つい調子に乗ってしまい、少々行き過ぎたのさ。あの頃は皆そうだったんだ!しかし生き証人はまずい・・。」「狂った毎日だったけれど、あんな形でも、愛されていたことは認めるわ。私も彼を愛したんじゃないかしら・・その証拠にここを早く去りたいなんて夫に言ってたくせに、出発をずらしてチャンスを作っている。」

デニス・ホッパー

『イージー・ライダー』(Easy Rider)1969年のアメリカ映画。
チョッパーを走らせ彷徨う若者を演じたデニス・ホッパーの甘いマスクにはヒッピースタイルがとても良く似合う。
長髪にサングラスと髭。少しダブついた服がただいい感じ。ラフでワイルドな気分を最大限に爆発させてくれた。

『アメリカの友人』(Der amerikanische Freund)1977年西ドイツ・フランス合作
西部劇以外でカウボーイハットが決まるお手本。

ジェームス・ディーン

夭逝した若き俳優ジェームス・ディーンは永遠のファッションアイコン。写真集では彼のプライベートファッションが見られる。鍛えた体だからこそ似合うシンプルなファッションだ。

『ジャイアンツ』(Giant)1956年公開アメリカ映画。 カウボーイハットに茶色のジレと履き古したストレートジーンズ。

『理由なき反抗』(Rebel Without a Cause)1955年アメリカ映画。
あの赤いブルゾンはマクレガー製。シンプルな丸首シャツとストレートジーンズ姿は彼のスタイルの良さを強調している。

ケーリー・グラント

スーツスタイルといえばケーリー・グラント。ほぼ全ての作品の衣装がスーツですから。
クラシックなスーツスタイルを知ることで今のアレンジされたスーツを吟味することが可能となります。

『北北西に進路を取れ』(North by Northwest) 1959年製作のアメリカ映画。ヒッチコック監督の傑作。
ゆったりめのライトグレースーツがカッコイイ。

『泥棒成金』(To Catch a Thief)1955年アメリカ映画。共演の故グレース・ケリー (前モナコ王妃)の天然キャラもよかった
タキシードに蝶ネクタイ、ジャケットやセーターにスカーフ、ワイシャツの端正な襟・・と首元に注目してしまう。

『めぐり逢い』(An Affair to Remember)1957年アメリカ映画。愛を問う感動作。
船上のシーン、ケーリーグランドはダブルのブラックスーツに蝶ネクタイと洒落た出で立ち。少し大きい蝶ネクタイが見ていて心地いい。

“シャレード” 1963年のアメリカ映画。ケーリー・グランドが演じるピーター・ジョシュアは謎の男。ネクタイのノットは極端に小さいアメリカンスタイル。