(2005年9月11日に公開した記事です)
オープニング、渦巻きのグラフィックはヒッチコックの”北北西に進路を取れ”(1959)に目配せするよな遊び心。
この作品が、オードリー・ヘップバーンの出演作のベストであるとここに宣言します。
愛を求める大人の女性。旅先の出会いで、あっさり退散しようとするケーリー・グラントに堂々とくいさがる女。スパイだった亡夫の過去に巻き込まれるも、次の連れ合いはもう決めているかのような未亡人レジー(オードリー・ヘップバーン)。
クルージングディナーで気持ちを告げられ、(とうとう言ってくれたのね!)と食事も投げ出す恋心。女性から求めるキスシーンも、彼女ならとても好ましい。独特の甘い声で聞こえてくるセリフのすべてが心地よい。
華奢な彼女が装うコスチュームは、すべてジバンシーで、Aラインのエレガンスのお手本のよう。困った顔さえ美しい。可愛らしい女性というのはこんな人を言うんじゃないでしょうか。
グレイスーツとホワイトシャツのケーリー・グラントのダンディも脇に退く。
そして納得のハッピーエンディング。ラヴリィ・・ラヴリィ・・
よって本作品を、ヘップバーンのベストとさせていただきます。よろしいでしょうか?
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