MonicaVolpin
チリ北部に南北約1000キロに広がるアタカマ砂漠があります。
世界中から訪れる観光客は、ここにまとまった雨が降った時だけ一面に咲く鮮やかな花が目当てだそうですが、最近はこの砂漠に毎年およそ3万9000トンの衣料品が捨てられているそうです。
その廃棄衣料には、自然界では分解されない化学繊維が含まれているものも当然多い。
それらが分解されないまま徐々に砂に埋もれていき、土壌を汚染しています。
度々火災が起きて大量の有毒ガスを発生させてもいます。
この近くの自由貿易港は関税が免除されていて、業者はそれを目当てに売れ残った衣料を輸送しています。
ガーナ、インドも同様に古着の大量輸入を受け入れている。
輸入された安い衣料が一部の貧困層にとって生活の糧になっているという。
(NHK TV「サンデーステーション」より)
販売計画の失敗、過剰生産、デザインの失敗など、ファッション業界の問題はなかなか解決しません。責任の一端は買う側にもあると考えます。
服購入は慎重に
「こんな値段だから失敗してもどうってことない!」なんていう考えで服買ってませんか?
粗悪品があなたのお気に入りになることはないでしょう。
幸い強力なトレンドがない状況が続いていますので、似合わないのに皆が同じデザインに飛びつくという現象は起きていません。
服を買う時は充分吟味して選んでください。ブランドであれノンブランドであれ、ワードローブにある「あれと組み合わせたいから。」という風に実際のコーディネートを想定して色やデザインを選びましょう。将来着れなくなるようなデザインをわざわざ買うことはありません。
通販でも実店舗でも服を購入する時は充分に納得した上で決定してください。
購入決定の第一条件は服の詳細サイズ。手持ちのお気に入りのサイズを確認して、妥協できる範囲のものを選ぶことです。
服をできるだけ長く着る工夫
肌着
肌着はほとんど消耗品のようなものです。着用と洗濯を繰り返して、くたびれるまで利用されるでしょう。
綿などの天然生地の肌着なら水をよく吸収するので、雑巾やウエスとして有効に再利用されます。
シャツ
ワイシャツ、ドレスシャツの場合は繰り返し着ることで衿部分や袖口が摩擦によって擦り切れてきます。仕事で着るものなので傷んでしまうと役目は終わります。
再利用するなら襟を取り去ってスタンドカラーシャツにしてしまうのも一案。できるだけ長く着用するためにもいいでしょう。
デニムシャツ
デニムシャツほど傷んだ状態が似合うシャツはありません。
ダメージ加工を施したデニムパンツと同じで擦り切れた感じがワイルドなイメージを強めています。
パンツ
デニムパンツなら所々擦り切れてきても履くことはできますが、デニム以外、ウールパンツやコットンパンツになってくるとそうもいきません。裾が摩耗して切れてくればクロップド丈に直してもらうくらいなら対処できそうです。
お気に入りを手に入れてできるだけ永く愛用してください。あなた自身のためにも地球のためにも。