腕時計を永く愛用したいならメンテナンスが大事です。
3年に1回は腕時計のオーバーホールをおこなうと長持ちします。
時計のオーバーホール
オーバーホールoverhaulは時計、車、バイク、航空機、鉄道車両など機械の分解点検修理のこと。
機械の耐用限度を想定して定期的におこないます。故障や不具合がなくても劣化部品の交換や内部清掃を時間をかけておこない、新品時の性能状態に戻すものです。
時計のオーバーホールは3年に1回出しておくことで時計内部を安全に維持することが可能になります。
オーバーホールにかかる費用
腕時計のオーバーホールはできることならその時計ブランドを取り扱うメンテナンス専門業者に出すことが大切です。
ロレックスROLEXならロレックス社が運営するロレックスサービスセンターで
その他の時計は18の時計ブランドを傘下にもつスウォッチグループのカスタマーサービスで見積もりしてもらうことになります。
オーバーホール料金はどれくらい?
オーバーホールでは文字盤やケースを新しいものに交換したり、オートマチック(自動巻き)のゼンマイ交換、歯車、ビス、バネ棒など小さなパーツの交換、本体の研磨などがおこなわれます。
ロレックスの場合、基本料金のみで45,000円から85,000円程度
その他の時計の場合、オーバーホール料金は時計本体の価格とあまり変わらない場合もあります。
新しく買うほうが得なんじゃないの?と思われるかもしれません。しかしSDGsの意味からも、廃棄、放置したりせず、永く愛用できるようオーバーホールすることをお勧めします。
時計修理業者の廃業に驚く
私事ですが、愛用する腕時計の長針が緩んでしまい、ちょっと振っただけでくるりとまわってしまい、使い物にならなくなりました。
代わりにお気に入りの二番手を着けていましたが、いつまでもそのままにしておくわけにはいきません。久しぶりに修理ならここと決めている時計修理業者にオーバーホールを兼ねて預けに行こうと訪れました。
小さなビルにあるその会社はエレベーターが開くとすぐにある。
着くなり「ん?」いつもと様子が違う。そこで作業しているのは年齢より随分若い見た目の社長ひとり。訪れた理由を話すと、「うちはもう廃業したんですよ。」と告げられた。不意を突かれたようになり、きょとんとしてしまって相槌を打つしかない。前回来た時から随分経つので経緯を聞くのも失礼だと考え、早々に退散した。
「スタッフがやめてしまって一人でやってるんですよ。」ではなく、「廃業・・」業界の変遷か、こういうふうにして時代は変わっていくのか。寂しい気持ちで帰宅した。
聞くところによるともう一軒あった業者も廃業してしまっていた。全国展開するチェーン店が町の店舗から顧客を奪ったということなのだろう。
時代はネット社会。インターネットで自社の旧式のホームページをもっていたが、いまは閉鎖されている。あのとき社長がひとりで取り組んでいたのは大きな振り子時計。いくつも作業場に並んでいたのは見覚えがあった。古い顧客が預けっぱなしにしたものだろう。顧客が存命中なのかどうか知る由もないが、自分の手業が活かせる限り仕事は続けていくという使命感なのだろう。